【元航空会社のスタッフが説明します】グランドハンドリングになるためには英語は必要?

こんにちは、いけこです。

私は20歳から4年間、航空会社で勤務していました。

これから、グランドハンドリングに就職される方などに良い情報を提供できればと思います。

では本題です。

空港のスタッフは、流暢に英語を喋っているイメージがありますよね。

近年、日本に訪れる外国人観光客も増えています。

しかし、

「グランドハンドリングの会社に就職したいけど、英語力に自信がない。」

「英検やTOEICの点数があまり良くない。」

という方もいらっしゃるかと思います。

そこで、元航空会社のスタッフの経験から、英語の必要性について述べさせていただきます。

グランドハンドリングの部署(工程)によって英語の必要性が変わる

地上オペレーター(オペレーション統括)

会社によって名称は異なりますが、大概はオペレーション統括本部などと言われる部署でしょうか。

地上の飛行機の駐機するスポットの設定や、出発ダイヤの設定など・・・地上の飛行機の管理を行います。

肝心の英語ですが、英語で仕事をすることがありません!

この仕事は機長ともブリーフィングをすることもありますが、日本のエアラインであれば、日本語しか喋りませんので大丈夫です。

結論、この仕事での英語必要力は低いです。

旅客ハンドリング

この仕事は、出発の手続きや出発ゲートでのご案内、到着ゲートでもお客様とのやりとりが非常に多い仕事です。

まさに接客業ですね。

ここでの英語の必要性は高いです。国内線のみの空港でも高いですが、国際線を扱う空港であれば必須とも言えるレベルです。

私は、国内線のみの空港で働いていましたが、そこまで流暢に英語を話せなくても良いですが、基礎英語力は必須だと思いました。

簡単に言えば、中学生~高校生あたりの英語力でしょうか。

しかし、私は働いている当時は全員が英語を喋れるという訳ではありませんでした。ですが、その人たちは仕事ポジションが限られていたりしていました。

機側のスタッフ

飛行機の側で、車両を運転し、貨物コンテナを搭載したり、飛行機をプッシュバックする仕事です。

大体の仕事は英語は全く使うことが無く、空港の専門用語(英語もある)を覚えておけば大丈夫な程度です。

1つだけ英語を使う仕事があり、空港にもよりますが、センダーという出発準備が完了した飛行機にヘッドホンを直接繋ぎ、機長とやりとりする仕事があります。

この時、全て英語で喋ります。

ただ、それも空港の専門用語であり、マニュアル化しています。それが理解していれば、英語の実力はそんなに必要ありません。

貨物オペレーター

貨物の受託・引き渡しや、搭載するコンテナのポジション設定をする仕事です。

貨物においては、国内貨物のみのやりとりであれば、英語は必要が低いですが、国際線の貨物を取り扱う空港であれば、英語重要度は高いです。

貨物は、運送状という貨物の詳細が書かれており、それが国際貨物であれば全部英語で書いてあります。

特に貨物においては、危険物を搭載したりするので、機長への申告書を発行しないといけません。

その情報も英語で書かれているので、英語の必要性は高いです。

 

※国際貨物の取り扱いにおいては、IATAのディプロマ(国際航空貨物取扱士)(名称は定かではありませんが・・・)という資格が必要です。

私、この試験を学生の時に受けたのですが、相当難しく、受かりませんでした。

1000ページ全て英語で書かれている航空約款を見ながら問題を解くのですが、英語が分かりませんでした・・・泣

グランドハンドリング会社全体だと英語の必要性は高い

理由は部署間の異動があるから

各部署それぞれ英語の必要性がバラバラですが、最近のグランドハンドリング会社は、各工程の仕事を覚えるために、異動が絶対あります。

昔の職人。ではなく、マルチな社員となりあらゆる工程でも活躍できるプロフェッショナルを育成しています。

なので、英語の必要性は会社全体で考えると高いです。ということは、英語の勉強は必須となります。

 

※異動されてきた方が、TOEIC満点(990点)を取得した方もいらっしゃいました。そういう方は、空港のVIP対応とか、空港オペレーションに異動だったりと

かなり有能な方も中にはいらっしゃいました。

国際線の多い空港へ出向もある

各地方のグランドハンドリング会社へ入社したとしても、羽田空港や成田空港へ出向するチャンスがあります。

その可能性がある会社は、日本の大手2社です。(大体予想つきますかね?)

仕事・人として能力がある人だけでなく、積極性も見られ、出向が決まります。

この出向で、「英語を使うようになった」という話も聞きます。

入社してからでも勉強は遅くはない!

会社は英検よりTOEICを勧めている

最近は航空会社問わず、大きな企業はTOEICの受験を勧めています。特に500点以上を目指すという会社が多いです。

グローバル化が進んでいる証拠ですね。

さて、航空会社も採用時にTOEIC500点以上。という条件を出しているところもあります。

また、現在在籍している社員においても、まずはTOEIC500点を目指しましょうというところも多いです。

採用面接では具体的にどうしたいか説明する

もし、航空会社の採用試験が迫っていて、英語のスキルを履歴書に書けない!ということがあっても大丈夫です。

そこをカバーするには、「現在は英語の勉強の最中で、日々スキルアップに取り組んでいて、御社に入りましたら合間を見つけてさらに向上を図り、数年後には何点取ります!」

などと、超積極的に、具体的に伝えられることができればかなりメリットだと思います。

『航空会社の採用は自ら考え、行動し、とても積極的である方を採用する傾向が、他企業よりも強いです。』

 

補足で・・・

私の知り合いで、中途で某大手航空会社を受けました。英語の能力は皆無に近く、英検やTOEICを受けていなくても採用された実績もあります。

 

なので、少しスキル不足でも絶対に諦めないで下さい!!!

おわりに

いかがでいしたでしょうか?

様々な仕事で英語の必要性が変わりますが、今後絶対に必須になりえると思います。

今は小学校から英語の授業もあり、中学・高校・専門・大学と勉強ができる機会が多くなりました。

これからグランドハンドリングの会社に入る方々、入りたい方々、ぜひ参考にして、今からでも遅くはないので学生の内に英語をマスターしましょう!

 

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